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『TUNIC』パブリッシャーFinji CEO「受信箱のAIゲームにうんざり」。契約書にはAI使用の解除条項も追加、別の開発者はプロトタイプを5時間でコピーされる被害

TUNIC発売元FinjiのCEOがAIゲーム企画書の氾濫を批判。契約書にAI解除条項を追加。別の開発者はプロトタイプを5時間でAIコピーされる被害を報告。

『TUNIC』パブリッシャーFinji CEO「受信箱のAIゲームにうんざり」。契約書にはAI使用の解除条項も追加、別の開発者はプロトタイプを5時間でコピーされる被害

高評価インディーゲーム『TUNIC』の発売元として知られるFinjiのCEO、Rebekah Saltsman氏が「受信箱に届くAIゲームの企画書の数を信じられないだろう。もう見るのに疲れた」と発言し、話題になっている。


契約書にAI解除条項を追加

Saltsman氏の発言はPC Gamerのインタビューで飛び出した。Finjiには日々多数のゲーム企画書が届くが、その中にAI生成アセットやAI駆動の開発を前面に押し出した提案が急増しているという。

注目すべきは具体的な対策だ。Finjiはパブリッシング契約書を改定し、開発者がAIの使用を隠していた場合に契約を解除できる条項を追加。さらにSaltsman氏は、Finji自身もAI技術を自社ゲームに統合する予定はないと明言している。

Reddit r/pcgamingではこの報道が1,433upvoteを獲得。「まともなパブリッシャーがまだいて安心した」「AIゲームは中身がスカスカ」といった反応が目立った。

5時間でコピーされたインディー開発者

同じ週に、もうひとつのAI関連トラブルも報じられている。あるインディー開発者がSNSで自作ゲームのプロトタイプ映像を公開したところ、わずか5時間後に「vibecoding」(AIに指示して自動生成するコーディング手法)で作られた模倣ゲームが投稿された。

この開発者はPC Gamerの取材に対し「進捗を共有する気がなくなる。どの角にもスロップ・グール(ゴミ生成屋)が潜んでいる」とコメント。数年がかりで作るゲームのアイデアが、AIで数時間コピーされる現状への危機感をあらわにしている。

三者三様のAI不信

これらの動きは、先日お伝えしたGDC 2026の調査結果やDLSS 5への批判と地続きの現象だ。プレイヤーは「AIフィルターでゲームの見た目を変えるな」と怒り、パブリッシャーは「AIゲームの企画書はもう見たくない」と言い、開発者は「アイデアを5時間でコピーされる」と嘆く。三者三様の立場からAIへの不満が噴出している。

一方で、AIツールを業務で使っている開発者は36%にのぼるのも事実。ゲーム業界のAI問題は「使う・使わない」の二択ではなく、「どこまでなら許容されるのか」という線引きの議論へ移行しつつある。


ソース: PC Gamer

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